2020年06月20日
つき指 正しい対応
つき指は球技などスポーツで頻繁に見られる指のケガですが、実際には日常生活の中でも度々発生しています。
ボールや障害物に指をぶつけ、本来関節が可動する範囲を越えて動きを強制され発生します。
指のどの関節でも発生しますが、多くの場合PIP関節(いわゆる第二関節)で発生する事が多いかと思います。
症状として、比較的速やかに腫れが出現してきます。
その後、痛みと腫れの影響により指が曲げにくくなっていきます。
重症度の一つの指標として、皮下出血があります。
もしPIP関節の手の平側に皮下出血が見られた場合、指の捻挫ではなく関節に存在する掌側板という軟骨の損傷や骨折が隠れている可能性があります。
指の小さな骨折では、レントゲン検査でもあらゆる角度から撮影しなければ見つけられない事もあり、掌側板は軟骨の為、レントゲンには写りません。
エコー検査では骨の評価と同時に掌側板も可能となります。
しかし、指全体像を確認出来ない為、それぞれの検査の特性を考慮した判断が必要です。
骨折、皮下出血の有無に関わらず、外傷は初期対応がとても重要です。
受傷直後の原則としては、アイシング(冷却)や患部の安静(固定)です。
固定には、様々な素材のシーネやテーピングを使用します。
これらは単純に動きを制限すれば良いという訳ではなく、機能的で尚且つ解剖運動学的に理に適った固定でなければなりません。
不必要に関節の動きを奪う事は、日常生活への支障となるばかりでなく固定除去後のリハビリ期間の延長にも繋がります。
「ただのつき指」と軽視して、やり過ごすのではなく受傷後早期に適切な処置を実施しましょう。
今回はPIP関節でのつき指についてご紹介しましたが、その他の関節での特徴的なつき指や、PIP関節においても更に重篤な腱断裂等の症状も存在します。
ますます軽視できないその他のつき指も、今後ご紹介させて頂く予定です。
当院では、時間が経過してもなかなか痛みや腫れの取れないつき指にも、もちろん対応させて頂きます。
お気軽にご連絡下さい。
この記事を書いた人
あさの接骨院 院長 浅野剛史
あさの接骨院の院長の浅野剛史です。令和2年4月、春日部市上蛭田に当院を開設させて頂きました。
厚生労働省が認定する国家資格である柔道整復師の資格(接骨院の開院にあたり、必須の資格です)を持ち、約10年間、整形外科クリニックに勤務した後、独立開業に至りました。
医学的根拠のある施術方針をご提案して、地域の皆様の健康に貢献していきたいと思っております。